●古伊万里につきまして。


古伊万里は、骨董の基本です・・・

伊万里は骨董の世界ではとても人気ある分野です。

伊万里の研究・鑑定は文様、形、釉薬の掛かり方、磁器の厚さ薄さ、釉薬を掛けたところに残る陶工の手のあと、呈色剤である呉須(酸化コバルト)の色合い、色絵釉薬の色合いなどを手がかりになされます。

●1番のポイント。


皿などの作品を横から水平にして見たときに、皿の縁が手前と奥でゆがんでいること。

水平にしたときに、皿の縁が前も後ろもすべて水平に近いものは、怪しいものが多いということです。

ゆがみのないものは、現代の皿です。

●2番のポイント。


さて次は表面をしっかり見てください。若干の例外もありますが、お皿であれば縁や見込み(皿の表面をいう)を見ると、小さなキズが無数についています。

いわゆる使用された、使用痕です。

長い間実際に使われたことによるスレキズです。

ポイントは無数の小さなキズがそれぞれ違った方向に向いて付いていることです。

水平にすべてのキズが付いていたりするものは、サンドペーパーなどで後で故意に付けられた可能性があります。

小さいキズが無数に、しかも多方面についているものであればよいでしょう。
徳利や壷なども表面を詳細に観察してください。

●3番のポイント。


最後は「テカリ」です。テカリとは表面の釉薬の反射です。

これは2番目のポイントでの小さいキズが無数に、しかも多方面についていることにも関係しますが、出来立ての作品はピカピカしています。

古い作品、特に数百年を経ている古伊万里の磁器などには釉薬の劣化現象(時代を経ると釉薬が次第に光沢を失なってゆく現象)と小キズのためこのテカつきが少なくなります。

お皿の見込みの反射が鏡のようにまっ平に見える場合は新しい作品の可能性が強くなります。

「ゆがみ」と無数の小キズ、テカリが少なく、見込みの反射がムラがあれば真作である可能性が高くなります。

 この3点のポイントをしっかりおさえると、贋作を排除できると思います。

美しい古伊万里の大皿
      美しい古伊万里の大皿

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